2013年04月30日11:03
消えるアスペルガー症候群 米診断手引19年ぶり改訂で
カテゴリー │ニュース記事
(朝日新聞デジタル 4/30)
日本でも広く使われている米精神医学会の診断の手引(DSM)が5月に改訂され、発達障害の一種「アスペルガー症候群(AS)」の分類が消える見通しだ。「適切な支援が受けられなくなる人が出る」などの不安が米国で出ており、日本の臨床現場への影響も出そうだ。
ASは、言語発達の遅れや知的障害はないが、対人関係を築くのが苦手なのが特徴で、「アスペルガー障害」とも呼ばれる。「軽い自閉症」と見なされることもあり、19年ぶりに改訂されるDSM第5版では、重い自閉症からASまでを連続的に捉える「自閉症スペクトラム(連続体)障害」に一本化される。
診断に使う項目も改訂版では、「社会コミュニケーションの障害」「限定した興味や反復行動」に絞る。改訂に関わったグループは「第4版の基準は医師によって診断名が違ってくる」などとし、「より正確な診断が可能になる」としている。
だが、米エール大の研究グループが、第4版でASと診断される人のデータを第5版で診断し直したところ、4分の3の人が、自閉症スペクトラム障害に該当しなくなった。
そのため、今後は同じような障害を抱えていても診断で除外され、コミュニケーション技術の支援教育などが受けられない可能性があるという。さらに、現在、ASと診断されている人の間でも、診断名がなくなることへの不安の声が出ている。
http://www.asahi.com/tech_science/update/0429/TKY201304290158.html
正確に短く状態を伝える共通言語が診断名とするならば、新しいDSMの変更は分からなくもないです。しかし一般社会にASDの概念を理解していただき、正しく広めていく作業はなかなか難しい。そんな中ではアスペルガーという言葉が果たした役割は案外大きかったのかなとも思いつつ、今までも世間一般では名前ばかり有名になってあまり正しく認知されていなかったなぁと思いつつ、このニュースを眺めました。
日本でも広く使われている米精神医学会の診断の手引(DSM)が5月に改訂され、発達障害の一種「アスペルガー症候群(AS)」の分類が消える見通しだ。「適切な支援が受けられなくなる人が出る」などの不安が米国で出ており、日本の臨床現場への影響も出そうだ。
ASは、言語発達の遅れや知的障害はないが、対人関係を築くのが苦手なのが特徴で、「アスペルガー障害」とも呼ばれる。「軽い自閉症」と見なされることもあり、19年ぶりに改訂されるDSM第5版では、重い自閉症からASまでを連続的に捉える「自閉症スペクトラム(連続体)障害」に一本化される。
診断に使う項目も改訂版では、「社会コミュニケーションの障害」「限定した興味や反復行動」に絞る。改訂に関わったグループは「第4版の基準は医師によって診断名が違ってくる」などとし、「より正確な診断が可能になる」としている。
だが、米エール大の研究グループが、第4版でASと診断される人のデータを第5版で診断し直したところ、4分の3の人が、自閉症スペクトラム障害に該当しなくなった。
そのため、今後は同じような障害を抱えていても診断で除外され、コミュニケーション技術の支援教育などが受けられない可能性があるという。さらに、現在、ASと診断されている人の間でも、診断名がなくなることへの不安の声が出ている。
http://www.asahi.com/tech_science/update/0429/TKY201304290158.html
正確に短く状態を伝える共通言語が診断名とするならば、新しいDSMの変更は分からなくもないです。しかし一般社会にASDの概念を理解していただき、正しく広めていく作業はなかなか難しい。そんな中ではアスペルガーという言葉が果たした役割は案外大きかったのかなとも思いつつ、今までも世間一般では名前ばかり有名になってあまり正しく認知されていなかったなぁと思いつつ、このニュースを眺めました。